歴史は繰り返す?

干支が一回りすれば、正真正銘の世代交代。
12年前のものを見て「古い」「昔話」と思うのも無理はありませんね。
一方、「歴史は繰り返す」という言葉もあります。
私は12年前、信託銀行関連会社役員として仕事をする傍ら、事務マネジメントに関する経験と研究結果を「事務学」という小冊子(社内出版)で発表しました。
「最近この手の本がないのでとても新鮮、役立つ、ありがたい」との予想外の反響(社内外)で、計4千部発行されたと聞いています。
1960年代半ばから70年代にかけて、日本の金融機関ではコンピュータ化が急速に進みました。
それに伴い「機械化すれば事務ミスがなくなる」と考える人が増え、事務マネジメントに関する書籍はあまり姿をみせなくなったようです。
しかし、実際には事務ミスはなくならず、2005年にある証券会社の入力ミスを直接の原因として「誤発注事件」が起き、最終的に東京証券取引所との間で400億円規模の訴訟になりました。
機械化を進めても人間の介在は避けられず、ヒューマンエラーは永遠の課題ということでしょう。
「事務学」は上記の認識のもと、「事務」を「情報加工のプロセス」ととらえ、科学的に管理するための体系を提唱したものです。
先日、ある会社をおじゃました際、「事務学は昔のお話でしょ?」というご意見が耳に入りました。
正直なところ、私自身はそのような感覚をまったく持っていなかったために、新鮮な驚きを覚えた次第です。
確かに最近はRPAやAIの活用で、人手に頼っていた作業や判断が機械に置き換わり、大きな効果を上げている事例も数多く報告されています。
しかし、全てを機械にまかせることは不可能で、ヒューマンエラーは永遠の課題です。

 

その会社の訪問を終えて、私は「歴史は繰り返す」という言葉を思い出しました。
みなさんはどのように考えますか?